研究・製品開発

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炭鉱の町に生まれ、
炭素工学を専攻。
製造と研究を経験し、
キャリアを築く。

2012年入社
専攻 / 炭素工学
総合研究所 炭素材料センター
E・N

私は炭鉱の町で生まれ育ち、幼少期から化石資源に関する歴史などに触れる機会が多くありました。学生のころ将来について考えた際、炭素材料に携われたら面白そうだと感じ、炭素工学を専攻しました。

当社は製鉄化学のパイオニアです。世界初の石炭系ニードルコークスを開発した技術力に惹かれました。ニードルコークスは、鉄スクラップをリサイクルする際に使用する電極の骨材として利用されるため、限りある資源をリユースするという事業性にも魅力を感じました。また、学生時代に当社社員と触れ合う機会があり、海外の方に対して英語で堂々とプレゼンする先輩社員を見て、自分も同じようにこの会社で成長したいと気持ちが高まったことを覚えています。

研究開発は子育ての感覚

1年目は九州製造所の炭素材工場で、ピッチやニードルコークスの製造に関わる部署へ配属となりました。学生時代は製造、研究などのこだわりはなかったのですが、どのような工程で、どういう人たちの手でモノづくりをしているのか知ることができ、製造の魅力に深くのめり込みました。メーカーとして「モノづくり」の製造現場こそ最前線だと感じました。また、サプライチェーンなど研究では見られない「モノづくり」の世界の広がりを体感することができました。

2年目から総合研究所に配置され、現在まで主にニードルコークスの研究開発を担当しています。ニードルコークスは製鉄所から出る副産物のコールタールを原料とするものです。コールタールは数百種類以上の芳香属化合物の集合体で、複雑な分子構造を有しています。そのため安定した構造制御技術の確立が課題となっており、目標達成に向けて中長期的な実験計画を作成して日々研究を行っています。

複雑で理解することが困難である一方、さまざまな面白い表情を見せてくれる材料でもあります。応用範囲は炭素材料に留まらず“無限の可能性”を感じさせてくれます。私の使命は「コールタールのポテンシャル最大化」。まるで子供のように奔放なコールタールをどのように開発し、可能性を開花させるのかを考えながら実行することはやりがいであり、面白さでもあります。まさに、子育てをする親のような感覚かも知れませんね。

炭素材料のゼネラリストへ

炭素材料は本当に奥が深い素材だと思います。歴史あるクラシックカーボンでありながら、最先端の技術にも応用されています。炭素系の分野で多くのノーベル賞受賞者が輩出されるほど魅力的な材料なのです。

入社して約10年が経過します。後輩育成にも力を入れていますが、私自身もまだまだ成長途中であり経験したいことが多々あります。現在の研究開発の知見をもとに、いずれまた製造部門で活躍したいとも考えています。自分が研究開発に携わった開発品が製品化されたら嬉しいですね。そして、さまざまな経験を積んで、先ずはスペシャリストを目指し、最終的には炭素材料のゼネラリストとして成長したいと考えています。

生活が変わって感じる、
働きやすさ

当社はとても働きやすい会社だと感じています。若手社員にもかなりの裁量を持たせてくれますし、必要な知識や先端技術を学ぶために学会や講習会へも参加でき、成長意欲がある人には最適な環境だと思います。もちろん全体の研究方針があるため必ずしも自分が望む全てのことを出来るとは限りませんが、アイデアを積極的に発信することで「やってみよう!」と上司も後押ししてくれます。

また、プライベートも充実させられる「社員に優しい会社」だと感じます。ライフスタイルに合わせてフレックスタイム制度を活用できますし、家庭(子育て)の急な所用が入っても休みやすいと思います。このように年次を重ねてライフスタイルが変わる中、今まで気づかなかった当社の良さを改めて感じています。

Time Table

8:30 〜 9:00
(フレックスタイム制でフレキシブルな就業が可能)
9:00 〜 12:00
炭素材料の実験データ解析
上司と短期的な実験スケジュール打合せ
12:00 〜 13:00
昼食
13:00〜 15:00
炭素材料センターの定期報告会
15:00〜 17:30
翌日の実験準備
学会参加に向けた文献、特許調査
17:30
退社

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