研究・製品開発

社員紹介に戻る

ディープラーニングの社内活用を実現。
「素材を極める」が永遠のテーマ。

2010年入社
専攻 / 物質科学工学
総合研究所 基盤技術センター
N・M

入社してまず印象的だったことは、新人研修の一環として工場で「モノづくり」を体験したことです。与えられた課題を解決する糸口を掴むため、まだ1年目の私の相談を製造スタッフの方々が熱心に聞いてくれて、協力してくれました。社員一人ひとりを尊重し、組織・チームとして最高の成果を目指すという社風を体感しました。

入社3年目まで九州製造所の研究開発に携わり、4年目に千葉・木更津へ異動となりました。新しい部署や土地に馴染めるか不安もありましたが、会社や先輩方のサポートを受け、すぐに日常を取り戻せました。「住めば都」今では木更津が大好きですね。

知識のアップデートを欠かさない。

私が所属する総合研究所の基盤技術センターは事業部門や総合研究所の他センターで生じた課題に対し、シミュレーションや分析技術を駆使して解決案を提案する役割を担っています。そのため特定の分野を対象にしている訳ではなく、当社の製品であるすべての材料が研究の対象となります。

その中で、私は分子動力学シミュレーションや機械学習といった計算手法を用いて、様々な事業部門のサポートをしながら基盤技術の研究を行っています。私が取り組んでいる基盤技術の研究は簡単に言うと「原子レベルから研究する領域」です。その原子の視点からそれぞれの領域の研究者に助言やサポートを行います。例えば、ある領域の研究者から「顧客が満足する特性にするためには、どうすれば良いか」という要望をもらい、原子レベルから解析して答えを導きます。

常に心掛けているのは「井の中の蛙 大海を知らず」にはならないことです。計算技術は日々進化しているので、積極的に社外セミナーに参加することで情報収集に努めています。最近ではディープラーニングを活用し、ビッグデータがなくとも十分な精度で画像判別ができる手法を開発して課題解決に繋げたことが認められて、当社内の「技術進歩賞」を受賞することができました。これからも自らの知識のアップデートを積極的に行い、会社に貢献していきたいと考えています。

化学の分野で「化学専攻」では
ないことが強みになる

学生時代は物質科学工学を専攻していました。製品は材料からできているわけですが、そもそも原子が材料になる、つまり「ゼロ(0)からイチ(1)」を作り出すところに私は面白さを感じていました。

そんな私が当社に興味を抱いたきっかけは、学生の頃に当社と共同で取り組む案件があったのですが、とても興味深い材料を開発していたことや、社員の方と接する中で人間的な魅力を感じ、一緒に働いてみたいと感じました。また、製造所見学で見た化学プラントの規模感に圧倒され、モノづくりの魅力を改めて感じましたね。その中でも「化学に関わる人以外の考え方や見方は必須」という言葉を聞いたことは印象的でした。化学を専攻していなくても活躍できる、求められる人材として成長できると感じたことはとても大きかったですね。

今、企業の研究者として、バックボーンの異なるたくさんの専門家と、それぞれの視点から課題を捉え解決に向けて協働することに、とても刺激とやりがいを感じています。一方で、専門が異なれば専門用語が伝わりにくいという点もあるので、可能な限り共通の言葉を使いながら、ときには図を用いながら共通認識を持てるよう心掛けています。同時に、相手の専門用語を学ぶようにもしています。

機会を活かし、成長できる環境

当社は少数で組織運営しているからこそ、若手の内からさまざまな機会を得られるのではないでしょうか。例えば、自ら手を動かして実験する、新技術を取り入れる、案件を主導する、社外者と交流する…など。私は専門性を深め、共同研究を促進することを目的として日本製鉄に出向する経験もさせてもらいました。

これからも研究開発部門で材料開発に携わる、製造部門で製品に直結する課題を解決するなど、「素材を極める」という目標に挑戦し続けたいと思います。

All rights reserved.NIPPON STEEL Chemical & Material Co., Ltd.