2014年入社
専攻 / 物質電子化学
知的財産部
A・T
私は、大学院の修士課程まで化学を学んでおり、研究活動が身近だったこともあって、就職活動当初の希望職種は研究開発一本でした。その中で企業説明会などへ参加するうちに、自らの専門性を活かして他の職種でも活躍できる可能性を知り、次第に「知らない世界にも飛び込んでみたい」と思うようになりました。その中でも、幅広い職種に挑戦できる当社に魅力を感じました。
実際に入社すると、専門知識を活かせる様々な職種があることを実感しました。ぜひ学生の皆さんにも、視野を広げながら就職活動をして、専門性を活かして活躍できる場が多くあることを知って欲しいですね。
入社後、まずは生産技術職として働き始め、次に研究開発を経験しました。そして自ら希望し、現在の知的財産部に異動しました。そのきっかけは社内講演会でのプレゼンテーション視聴でした。そこで知財情報と非知財情報を掛け合わせた解析の重要性と面白さを知りました。
私の主な役割は、調査及び解析に基づいた業界・技術動向の把握や、事業戦略に基づいた知財戦略の立案、研究者の特許出願サポート・出願後の対応などです。知財戦略とは、事業課題を解決するために、どのような知的財産(特許)を獲得し、活用していくかを考えることです。知的財産獲得のためには、製造や研究部門と密に連携し、発明の成果を着実に権利化することが大切ですが、これまで製造・研究で培った知識や経験が役に立っていると思います。
調査・解析の仕事は、特許分析により他社動向や世の中の技術動向を知ることができ、市場情報等の非知財情報と合わせて解析することで、事業戦略に影響を与える提案ができる点も大きな魅力です。とても奥が深い分野であり、OJTだけでなく書籍や講習会からも情報収集し、日々スキルアップに努めています。
また、研究者と共に特許を完成させる過程も面白いですね。研究者のアイディアと実験データを基に、事業戦略上で狙った領域を確実に権利化できるようサポートしています。権利化のためには、どういった表現が適切なのか、どのようなデータが必要なのか議論を重ねながら1つの特許を完成させていきます。まだまだ先輩方と比べ知識や経験に乏しいですが、研究者から頼られる担当者を目指してスキルを磨いていきたいと思います。
企業によっては、知的財産部門の中でも調査解析と出願の役割がきっちり分けられている場合もあるかと思います。その中で、当社は少数精鋭だからこそ両方を経験でき、苦労もありますが、その分成長の実感に繋がっています。
新しい知見を得ることや、新規分野を開拓することが好きで、現在の知的財産部の仕事も、日々発見があって楽しく取り組めています。知財の仕事を極め、いずれは事業戦略に影響を与えられるような提言をしっかりと行える人材になりたいと思っています。
そして、もう一つ大事にしていきたいことは「社会への還元」です。学生時代には周囲の人や社会に支えられて様々な経験をすることができ、入社後も多くの方にご指導頂いています。身につけた知識や経験を会社へ、そしてゆくゆくは社会へ還元できるような仕事をすることが恩返しになると思っています。これからもモノづくりを通して「社会に還元できているだろうか」と自問自答しながら成長していきたいですね。