研究・製品開発

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未経験領域への配属が
知見を広げる絶好の
チャンスに

2020年入社
総合研究所 新材料開発センター
A・Y

大学では有機化学を専攻していたこともあり、化学・素材メーカーを中心に就職活動を行っていました。もともと私の中では「大きな組織よりも、自らアイデアを考えて、実行していけるような少数精鋭の一員として働きたい」という気持ちが強く、そのような働き方ができる企業を志望していました。

このような中で当社に魅力を感じた点は2つありました。1つ目は、少数精鋭でありながら事業内容が驚くほど幅広く多彩で、独自性が高い事業を展開していることが挙げられます。私にとって、一つの領域に特化した組織よりも、多くの領域に挑戦できる組織の方が、自己成長が出来て、純粋に面白そうだなと感じましたね。

2つ目の魅力は、社員の方々です。特に面接の際、他の企業と大きく異なる印象を抱きましたね。私は選考時の提出書類に学生時代取り組んでいた、高分子開発の研究内容を記載していました。当時、面接官の方が、選考書類を深く読み解き「例えば、実用化を想定したときに、この部分の機能や性質の測定が必要になると思うけど、実際に検証は行いましたか?」というような、他企業では受けたことがない鋭い質問をたくさん頂き、感銘を受けました。こうした経験から、きっと当社に入社すると優れた能力とスキルを持った先輩方と一緒に働き、成長できる環境と社風が広がっている事を感じてワクワクしました。

配属直後から挑戦の連続

入社後に驚いたことは、学生時代に“有機”分野を専攻していた私の配属先が“無機”分野だったことです。正直なところ、「えっ!?聞き間違えかな」と思いましたね。上司から参考文献を見せていただいたのですが、最初は全然わからなくて(笑)。もちろん今でも不安に感じる部分はありますが、上司や先輩方に間近で支えていただけるという安心感が強く、未知の領域でもチャレンジしていけるという、これまでにない自分の自信に繋がっています。それだけでなく配属2週間後、早々に社外の方へ開発材料の評価結果に関する報告を任せていただきました。新人の自分へこんなに任せていただけるものかと焦りもありましたが、手厚い指導とフォローを受けながら業務をやり遂げたときには安堵と共に、自らの成長がチームの成果につながることを自覚できる良い機会になりました。

また、同期3人が主体となったプロジェクトの経験は今でも鮮烈に印象に残っています。このプロジェクトでは同期の仲間とそれぞれの専門領域を分担し、部署を超えて互いに連携しながら特許出願までの任務を完了することができました。最初はお互いの専門領域のことについて意見を求め、質問をしたとしても、一度それぞれが所属する部署の上司・先輩の意見を聞きながら進めるという流れが通例でした。しかし、プロジェクトが進むにつれて、3人で自ら意見を出し合い、考え、次第に同期だけで完結できる事項が日々増えていきました。このプロジェクトを通して、同期の仲間と共に逞しくなっていく経験ができ、まさに少数精鋭の中で成長を実感できた出来事でした。

専門を超えて横断的に
開発テーマへ取り組む

現在、私は金属製品の高清浄度化(低介在物化)の評価と、金属と樹脂を組み合わせた新材料の開発に取り組んでいます。学生時代は、研究開発というと実験室で黙々と一人で研究を進めるイメージを持っていました。実際は、自ら手を動かして材料解析や評価すること以外にも、他部署や他社など社内外の多くの方とコミュニケーションを取り、周囲を巻き込むスキルが求められます。また、若手ながら企業間の調整を任せられるなど裁量の大きさを感じています。

その中で、現在も取り組んでいる新たな評価手法の確立には大きなやりがいを感じています。新たな材料や評価手法を用いながら、どのようにすれば材料の性能を測ることができるのか、そして、得られた結果をどのように解析して、発生している現象がなぜ起こっているか検証するなど、日々試行錯誤しています。有機化学の知識を活かしつつ、無機系の金属材料の開発テーマに携われるのは、日本製鉄グループの一員である当社だからこそ。知見の蓄積に注力したいと考えています。

「有機と無機のハイブリッド」に
新たな可能性を拓く

一般的に、就職活動ではごくごく自然に学生時代の専門性を活かしたいと感じる人は多いのではないでしょうか。一方で、学生時代の専門性をバックボーンにしながら未知の分野へ積極的に挑戦し、実践を通して知見を広げられるチャンスが広がっているのは、当社ならではの特色と感じています。社内にはジョブローテーションなどの取り組みもあり、様々な仕事やテーマに挑戦できる可能性があることは魅力の一つですね。

将来的には、当社で新規材料の設計・開発から評価、知財化、事業化まで携われる人材になることが私の目標です。キーワードは、「有機と無機のハイブリッド」。スマートフォンなどの回路基板に使われている当社独自開発の「エスパネックス®」がまさにそうですね。製品の事業化には網羅的な知見だけでなく、事業を見渡す俯瞰力や調整力なども求められると思います。私には目標となる上司や先輩が沢山おり、少しでも早く近づけるよう、学生の頃から大切にしている“新しいことに臆さず、貪欲に学ぶ”を貫きたいです。

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